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2018-03-27

3月2日の夜のこと

冷たい空気が一気にゆるんだ日の夜、富士ゼロックスの端数倶楽部でアトリエのお話をさせていただきました。
社員の方々をはじめ、ダウン症のお子さんをお持ちのお母さん、小学校の図工の先生や、デザイナーの方、子どもの創造の場を考えたり作ったりされている方、また「島根」というキーワードでつながった方など、様々な方にお話を聞いていただく会となりました。

アトリエで大切にしていることは、ダウン症の人たちが自分のリズムで心地よく制作できる場であるということです。
彼らが最大限リラックスして、そのままの感性で表現されたものは、美しい。
それは植物に感じる素の美しさと近いような気がします。
そう感じられる場であるように、環境(素材・空間・人)を整えることを大事にしていることをお伝えしました。

たくさん撮った写真を見ていただきながらお話をしていたら、「繋がっていく」という言葉が浮かんできました。
10年前にダウン症の人たちのアトリエに出会ってしまった日から。
ダウン。私。島根。アトリエ。東京。
ダウン症の人たちのエッセンスが少しでも伝わり、繋がっていけるのなら。
今日まで辿ったひとつづきの線のはじっこを確かめて、見失わないように握りしめた、
そんな一夜でした。
 

写真は、お話の後のワークの時のものです。
「絵の具を使うのが中学校卒業以来の方は?」とお聞きしたら、大半の方の手が上がりました。
何をどう使っても、描いても、描かなくてもよく。
ただ「どうぞ」という言葉だけをお伝えしたら、こんな感じになりました。
お仕事帰りスーツ姿の方が、ちょっと絵を描いてこころを遊ばせている光景っていいな、平和だなと思いながら、ひとりひとりの姿に、感性の自由を感じました。

今回の機会を作って下さった、山口さんご夫妻、またご参加下さった皆さま、どうもありがとうございました!
 

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