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2019-10-23

つむぐ

10823
photo : tumugi's mom

 

今日は、もうすぐ2歳になるつむぎちゃんとお母さんが、はるばる山口より遊びにいらしてくださいました。

まっさらな目とこころのつむぎちゃん。アトリエに入れば、絵やかずくんのギターや筆や、なにもかもが目新しく、触っては確かめ、目を見開いて喜びの表情です。場に慣れてきた頃、薄く溶いた水彩絵の具でにじみ絵あそびをしました。3つのびんに入れた絵具が水にとけて、あか、あお、き、になっていく様子を見つめる真剣な眼差しは、色との出会いそのものでした。

大きめの筆をびんの中でかちゃかちゃ動かし、たっぷり色水を含んだ筆を目の前に掲げては、「うー!」という声。みつけたよ、みて、おもしろいよ、いろんな気持ちが聞こえてきそうな「うー!」でした。筆をびんに戻しては出して、戻しては出して。初めてちょん、と筆をつけたのは机の上でした。たしかに、紙に描かなきゃいけないなんて決まりはないですものね。机の上でちょんとしたり、線をひいてみたり、その延長で紙の上につながると、くっきりと色と線が残ることに気づきました。

そこからは、真っ白な紙に、まっさらなこころとつながっている手がのっていきます。筆をすーっと真横に動かしたり、ぐるっと回してみたり、誰でもない、今日のつむぎちゃんの作品がうまれました。

お母さんは、「つむぎが来てくれてよかった」とおっしゃいます。「名前のように、いろんな人とのご縁を紡いでくれている」と。ただいてくれるだけで嬉しい。そのままのあなたがいい。ダウン症をお持ちのお子さんにとっても、ご家族にとっても、アトリエは一人ひとりの素の感性を深いところから肯定する場であり続けたいと、あらためて思いました。

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