やさしいとあたたかい
遅咲きの最後の桜が風に舞って、山々のみどりがにぎやかな季節になりました。日々新しくなろうとする自然のリズムに圧倒される日々です。
春のオープンアトリエ、おかげさまでたくさんの方々にお越しいただき、1週間を無事に終えることができました。それぞれの場所から「おめでとう」を届けていただき、とっても嬉しかったです。来て下さった方々、思いを寄せて下さった方々の気持ちが満ちて、やさしく、あたたかな場となりました。あらためて、感謝申し上げます。ありがとうございました。
アトリエで見られたひとつひとつの光景。一人ひとりのこころからうまれた小さな物語。嘘がないあるがままの姿。今までもこれからも大切にしていきたいことをあらためて教えていただいた気がします。ダウン症の人たちが心地よく過ごせる環境は、そうでない子どもや大人にとっても過ごしやすい環境で、その中で耳をすませ、眼差しをむけてみれば、どこまでもやさしい世界があります。
自分のこころが大切にされていると感じられるように。一人ひとりのささやかな物語こそが生きている喜びだと感じられるように。光のようなたしかな感覚を信じて、新たな場で月日を積み重ねていきたいと思います。
オープンアトリエ中見せてもらった、数え切れないシーンのほんのひとかけらですが、少しでも雰囲気を感じていただけたら嬉しいです。

期間中見守ってくれていたのは、ダウン症のかずくん、おとくんの作品と、山の植物のブーケ。あるがままの姿が響きあう。

いろいろ考えたけれど、「とにかくやってみよー」手が動き、感じ始める。

「裏にはチューリップを描こう、表には桜を描こう」

「わー、光に透かしたら土から生えてるみたい。」

花瓶に生けられた桜を見て、「桜はピンクじゃなかった、花びらは白」と。

わたしがすきないろにぬった。

てんてんてん、まるまるまる。

しゅっしゅっしゅっ、春の風。姉妹で響き合う。

「かお、かけるよ」

ここにもかお。

散っていた花びらをのせてみる。即興で手が動く。

桜ってどんなだったけな、下から見てみよう。

それぞれの青。響き合う。

透かしてみれば。

こどもと。おとなと。

キャンバスの裏も画面。自分だけのみどりをつくる。

表はこう。

わたしのいろ。

「ぼくは青がいちばんすき」

虹に手形を重ねあわせる。光のような。

お父さんと絵の具でおいかけっこ。

表も裏もない、まっさら。

おかあさんも描きたくなって。

普段は選ばないような色をあえてつかってみる。

クレヨンを何層にも重ねていく。身近な海の景色。

寝っ転がって描くのは気持ちがいいね。

宇宙、星、

童話の挿絵のような。自然の景色。

クレヨンの上に絵の具を重ねて布でこする。あっという間にできた。

キャンバスだけじゃ足りなくて。描きたいように描く。

おとなの静かな時間、じっくりと自分のリズムをきざんでいく。

キャンバスに今日の春をすくいとる。

その場に居合わせた2人が交じり合っていく。私の絵が2人の絵になっていく。

「なにいろがいいかなー」「そうだねぇ」やさしいかけ合い。

はじめての絵の具。てらいのない色使い。

女の子が残していってくれた絵のことば。
アトリエは先週から通常クラスがスタートしています。いつものメンバー、りんたくん、おとくん、かずまさくん、さちこさん、じょうたろうくんもそれぞれ新しい場所にすっと心地よくなじんでいて、「あれ、ずっと前からこうしていたっけ?」と感じるほどです。新しい場所に来たコドモクラスのみんなも、のびのびした気持ちで制作をしています。新しい場所を気に入ってくれてほっと一安心です。ほっとしすぎて通り過ぎていましたが、4月12日でアトリエも6年目を迎えました。5月からは土曜日の午前と午後、コドモクラスを新たにはじめる予定です。クラスの詳細は追ってご案内いたします。
またここからどんな景色が見られるのだろう、私自身もまっさらな気持ちで場を整えていきたいと思います。Atelier Sunoiro、これからもどうぞよろしくお願いいたします。






