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2018-08-24

夏のSunoiroクラス

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暑かった今年の夏。カメラのデータを見返してみれば、たくさんの笑顔と表現がありました。
Sunoiroクラスでは、カズくん、オトくん、リンタくん、ヤエちゃん、ジョウくん、そして新しく加わったサチコさん、一人ひとりが素のままの自分で過ごし、制作をしていきました。
普通、素の自分でいることは難しいことだと思います。なぜなら、相手がどう見るか、感じるかを意識してしまうから。
でも、ダウン症の人たちは、ごく自然に素のままです。
個々の性格や、環境の違いからうまれたものもありますが、本来の彼らに共通している素というのは、人のこころを解きほぐしていくような、調和の感性をもっているということです。

ダウン症の人たちが素でいてくれるから、こちらも真剣に素です。
真剣に素というのは、あなたがどこまでもあなたでいるように、私も何も持たずにどこまでもついていくよということです。
言葉を交わさない、あ・うんの約束のような、確かなものをお互いに感じながらアトリエでの時間は流れていきます。

 

 

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飽きることなく木の球を転がして、「シュート!」と叫ぶ、遊び上手なオトくん。
 

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描きはじめると、鋭い線が一本通る。カズくんの繊細さ。
 

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描きたてのより鮮やかな絵に、午後の光がやさしく入ってきれい。
 

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またこんと(こんど)しよう。
 

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初対面の2人。リンちゃんがやさしく「いくつ?」とたずね、ヤエちゃんが手で答えます。あ、5歳です。
 

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なにもかもめいっぱい。
 

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花紙を入れてみる。でもこれは「いや。みずがいいの!」
 

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クロスを布団にして優しく寝かせる。これもリンタくんの表現です。
 

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さっちゃんの初めての絵。夏のようなさわやかな色使いです。

 

ある人が見たら、いつも同じような作品、時間に見えるかもしれない。でも、ひとつとして同じものはありません。
作品は、アトリエでの時間を自分らしく生きた証。その時々のこころでしか描けない絵です。
学校や作業所や家でどんな揺らぎがあっても、ここに来ればいつもの自分に戻ってこられる。アトリエはそういう場所。

今までの作品を整理しながら眺めていると、一人の人間の内にあるこころの豊かさに、感嘆と尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになるのです。

 

 

 

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