2018-05-30
5月の植物のように
水が好きなりんたくんにとっても、とびきり気持ち良い季節がめぐってきました。
アトリエに来ると、なにはともあれ、まずおやつ。
大好きなドーナッツとお茶を縁側に運び、昼下がりの陽射しに包まれて
お茶タイムがはじまります。
「りんたくんね、ぼうりんぐいったよ!びゅーん、がちゃーん!」
「ぴーぽーいったね、あっ、ねこー!かわいいー」
「あ、どーなつ、もういっこー!」
周りの音や気配に反応して気ぜわしくも、なんとものんびりな始まりです。
おやつを食べて落ち着いたら、水をもとめて外の水道へ。
用意したタライを見つけると、何も言わずと、よしやるか!の勢いで服を脱ぎ始めます。
脱がずにはいられない!
いい顔してますね
水がたらいに勢いよくぶつかって出る音も、水面も、魅力的
あーもう!水ってきもちいい!って声が聞こえてきそうです
絵の具を落として水が変化していく様子をじっと見つめます
透明な水が何色にもなる不思議、定まらないかたちのおもしろさ
遊んだあとは、制作の時間。最近お気に入りの墨をつかって、さっきの水あそびを反復するかのように描きます
りんたくんを側でみていると、「快」という言葉が浮かんできます。
植物が本能的に光にむかって伸びていくように、
自分の中の心地よい感覚に、まっすぐに、世界へひらいていく。
逆に、「不快」なことは人にも自分にも、決してしない。
これってとってもシンプルで気持ち良い生き方なのではないでしょうか?
それがごく自然にできるダウン症の人たちは、幸せに生きる達人だなと思います。
彼らの世界を知ることが、幸せを考えるひとつのヒントになると思う、
アトリエの日々です。
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